機械学科４年の井川崚吾さん（囲碁・将棋部所属）が囲碁の棋士採用試験で１位合格を果たし、来春からプロ棋士として活動を始めます。本学在学中のプロ棋士合格は井川さんが初めてとみられます。

　井川さんが囲碁を始めたのは小学５年からと比較的遅く、１位のみ合格できる年１回の中部総本部棋士採用試験に中学２年から挑み続けてきましたが、一昨年は１勝差で２位に終わるなど、狭き門を突破できずにいました。受験には２２歳までの年齢制限があるため、今年が挑戦できる最後の年。「就活を考えもしましたが、やはり悔いのない人生を送りたいので」と、プロ志望一本に覚悟を決めて準備を進めました。

　９月の予選を余裕を持って２位で通過し、１０～１１月の本戦に臨みました。全１４回の対局中、早い段階で３敗し、「これで逆に緊張がほぐれたようです」と、そのあと負け知らずの８連勝。１１勝３敗の１位でプロ棋士の夢をかなえました。

　令和５年度に棋士となる全国の新入段者は５人で、井川さんのほかは全員が１１～１６歳の１０代。最年長ながら「何より好きなことを仕事にできるのだから、楽しもうと思います」と、若々しく抱負を語ってくれました。